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田園風景の庄内平野を東へなだらかに登ると、果樹畑に入った頃に赤門があり、それをくぐるとすぐに羽黒山門前の宿坊が軒を連ね、奥に参道入口がありました。
羽黒山山頂付近にある神社へは車で行くことができ、その場合は400円の有料道路を通る事になります。まずは車で神社に行き、境内に入っていくと、奥に大きな茅葺屋根の建物があり、これが出羽三山神社であります。ビル程の大きさながら茅葺屋根なもので、人々を圧倒するのでございます。今日はオフシーズンで補修工事などをしておりましたが、シーズン中には香をたいたりして、荘厳な雰囲気をかもしだしているのです。
神社というものは参道から入るのが本筋でありますが、今日は帰り道だけ参道を行く事に致しましょう。この参道の石段は何と2446段もあるという、日本有数の石段なのでございまして、その石段の所々にひょうたん、蓮の花、盃など33個彫られているそうで、全部見つけると願いごとがかなうと言われています(写真を撮ってみたのですが、1個も発見できていないかも‥)。
昭和63年に熊本のエゲツナイ石段(すみません。敵意むき出しで!)が造られるまでは、日本一長い石段でございました。段数は抜かれたものの、日本一の心の石段であることは間違いありません。
いざ石段を降り始めると、うっそうとした大杉の中の石段はとても静寂で、心が洗われるのです。杉の匂いに、時折鳴くカケスの声。行けども行けども石段と杉林が続き、人々を別世界へといざないます。まだ大丈夫だという精神とは裏腹に、ヒザが笑い、もうどうにもなりません。ちょっと腰を下ろして休むと、また、前進です。人は休めば、また前に進めるもんなんですね。
次第に周りの風景が目に入らず無心になり、下を向いて石段ばかりを見つめ、スニーカーが石段をたたく乾いた音だけが聞こえてくるのです。あ〜、どうして修行というものは辛いものなんでしょう。でもここに来てよかったと思うのは、どうしてなんでしょう。ちなみに、登り1時間、下り40分が相場だそうです。何故か知りませんが、また来たいです。一生に一度は登りたい石段です。‥翌日から2,3日、体に余韻が残るのも、また良いものです。
ちなみに、宿坊付近にタクシー屋さんがあるので、半分で投げ出しても心配いりません。
2007.11 |